腸内環境が乱れることで、さまざまな影響があります。
栄養の吸収であったり、免疫にかかわることであったり、
これらは割と広く知られるようになりましたが、
心(精神面)や、長期的な健康にも、大きく影響を及ぼしていることはご存知でしょうか?
それは、腸が他の内臓とは違った、独自の神経系を持っているからなのです。
腸は、脳からの信号を待たずに、「消化」の判断を行うことが出来る唯一の臓器です。
日本人の小腸の長さは、平均すると6~7メートル。
広げるとテニスコート一面分にもなります。
この腸内には、1兆個の『腸内細菌』が存在することは知られています。
実は、同時に、約1億個もの『脳細胞』が存在しているのです。
この数は、脊髄や末梢神経系よりも多いです。
また、腸には『迷走神経』という神経が埋め込まれています。
この神経繊維の最大90%が、腸から脳へ、情報を運んでいることが明らかになっているのです。
〈迷走神経〉
自律神経の、副交感神経と深く関わる。
頚部から胸部、腹部の内臓や心臓や血管などを支配し、
主に、咳や嚥下や発声、消化器官のぜん動運動に関係する働きをする。
迷走神経が刺激されることによって、自律神経のバランスが崩れて、
一時的に心拍数が減る、血圧が下がるなどの症状を「迷走神経反射」という。
他にも、
●セロトニン(幸せホルモン)の90%を作る
●免疫細胞の70%を宿す
●骨密度の低下(骨粗しょう症)を抑制する
このような役割があるのです。
実験では、チューブを通して腸に食事を与え、被験者が何を食べているのかを理解していない状態であっても、気分に影響を与えることも確認されています。
脂 肪→脳の伝達物質であるドーパミン放出の引き金となり、幸福感や喜びを増加
炭水化物→幸せ神経伝達物質である、セロトニンの放出を刺激
これだけ大切な役割をもつ腸が、偏った食生活や暴飲暴食、薬や抗生物質の乱用によって、腸内環境が乱されたら・・・
体調だけでなく、気分もめちゃくちゃになってしまいますよね。
※腸内には、脳と同じ麻薬物質受容体があります。 簡単に依存症になるのです。
腸内環境を保つ食生活、十分な睡眠時間をとること、
そしてストレスが掛からないように意識しましょう。
IZATO整体院
村瀬 美幸