「起立性調節障害(OD)」は、成長期の子供に多く起こる病気の一つで、
血液循環を調節する自律神経の失調による低血圧が原因です。
人は起立すると血液は重力のために下半身に移動します。
そのため動脈・静脈のいずれの血管系でも血管腔が拡張するため、血圧は低下します。
また、下半身に血液が貯留するため心臓に還る血液量は減少します。
この時、健常者では交感神経端からノルアドレナリンが分泌されて
血管収縮が起こり血圧が維持されますが…
起立性調節障害OD では下半身の静脈系の緊張が弱いため、
起立直後すぐに活発化するはずの交感神経が作動せず、血圧が低下したままの状態になるのです。
血圧や心臓を抑制する働きをもつ副交感神経が異常に亢進して、
血管迷走神経反射が起き一時的に低血圧を起こすためとされています。
このため脳への循環血液量が少なくなって脳貧血を起こしたり、
心臓へ戻る血液量も少なくなるため心拍数が増加して動悸・頻脈を起こすのです。
小学校高学年から中学生の思春期に最も起こりやすく、その頻度は約5~10%。
季節の変わり目に症状が出ることが多く、症状が悪化する割合も高くなります。
夜は元気だったのに、朝になると気分が悪くなり頭痛・腹痛・悪寒がしてなかなか起きられない。
一日中ゴロゴロしてることが多いため怠け癖と見なされやすいです。
午前中いっぱい症状が続くことが多いため、登校しても授業がよく理解できず、
学校嫌いや不登校のきっかけになることもあります。
単なる仮病とみなさず、少しでも疑わしい症状があれば小児科医に相談した方がいいでしょう。
大阪市浪速区難波 頭痛・小顔矯正IZATO整体院